2020.6.15 心理学講座 リーダーシップには支えがいる(リーダーシップへの道9)
リーダーシップというのは、自分が先頭を歩いていますから、すごく孤独感を感じます。
そのとき、心を支えてくれる「誰かの存在」が必要不可欠になるわけです。
仕事であればビジネスパートナーであったり、日常生活であれば恋人やパートナー、友人、家族などが、心の支えになる事があります。
弱音を吐くリーダー。
これはリーダーとして落第です。
リーダーシップをとる人は、自分の中の弱さを人に見せないように行動します。
そうすることで、周りから「目標」として扱われ、みんなが「この人についていこう」と思うわけです。
でも、所詮は人間です。
弱音を吐きたいときもあれば、愚痴を言いたいときだってあります。
だだをこねたいときだってあるわけです。
そして、弱音を吐く場所が、リーダーシップをとればとるほど、なくなっていくんですよね。
では、リーダーシップをとっている人が「弱音を吐く場所」「愚痴を言う場所」を持っていなかったらどうなるでしょう。
私の見解ですが、確実に途中で頓挫して、挫折します。
実例ですが、リーダーシップをとっていたある人が、弱音を家族に吐いたら、家族からは「弱音を吐くな」と言われ、信頼する部下に弱音を吐いたら「聞き役は私の役割ではない」と言って、その人から離れていってしまいました。
この人は、自分の心を支えてくれる者を全て失い、結果それまで積み上げてきた者のすべてを壊してしまいました。
リーダーシップの道は、決して独りで進む事はできません。
誰かの力を借り、誰かの支えがあって、初めて道を進む事ができるわけです。
つまり、自立している人間ほど、リーダーシップの道が進めなくなります。
皆さんの感覚では、自立しているほうがリーダーシップの道はスムーズなイメージがあるように感じるかもしれません。
しかし、本当のリーダーシップは、「自分一人ではできない」ことを自覚し、自分のできないところを「誰かに補ってもらう」ことが、一番重要なポイントでもあるわけです。
もちろん、ただ依存しているだけではリーダーシップにはならないわけですから、ここでは「相互依存」という考え方が必要になります。
お互いがお互いを必要として、お互いが成長できる。
この関係性こそが、リーダーシップの重要なポイントでもあります。