成功について③~いろんな事例
3. いろんな事例
昔のロボットアニメで、このようなものがありました。
地球を侵略する宇宙人と戦うという典型的なストーリーなのですが、宇宙人を撃退して地球を守ったのはいいのですが、主人公以外一緒に戦った仲間は全員死んでしまいます。
地球を守ることはできた、けれども、この主人公は幸せでしょうか?
捉え方は人それぞれですよね。
こんな事例があります。
昔、大富豪と呼ばれるある方がいました。
この人は父の遺産を引き継ぎ、毎日毎日豪遊して暮らしていました。
それこそ、使いきれないお金が毎日入りますから、いくら豪遊しても困らないわけです。
私たちからすれば、なんて素敵な!と思うかもしれません。
しかし、この富豪の顔写真を見たら、全く笑ってないんですよね。
すごくつまらなさそうな顔をしているんです。
その写真を見たとき、この人は結果として幸せな人生だったのだろうか、とちょっと考えてしまいました。
お金を一億手にしても、孤独な人はいます。
ここでのポイントは、「豪遊」です。
この富豪にとって、豪遊は心が満たされていないときに、一時的に満たすための手段ではなかったのだろうか。
満たされていない心を満たすために、お金をつかって遊ぶ。
本当に満たしたいものは、「豪遊」にはなく、豪遊する事で埋め合わせている事そのものが、満たしたいものといえるわけです。
つまり、「豪遊」が、心を満たす「代用品」になってしまっているわけです。
こんな例もあります。
とある女優さんのお話です。
IT企業の社長と結婚したのですが、ほどなく離婚しました。
離婚の理由は、奥さんは舞台に出演したいし、女優としての仕事もしたいわけです。
でも、夫は「お金はあるから、悠々自適に暮らしたらいいじゃん」といいます。
妻は「私は自由じゃない。やりたいことやっていない」といって、やりたい事をするために、結果として離婚してしまいました。
お金があるだけでは、幸せとは実感しにくいんですよね。
お金があってしあわせな人は、ほとんどが、家族を含めたみんなが幸せだと実感しているんです。
本当の成功って、自分だけではなく、みんなが幸せになれる事ではないかと私は感じます。
「家族をないがしろにしている」人でも、成功者はいっぱいいます。
手塚治虫や赤塚不二夫、チャップリンなどがそうですね。
この人たちは、あまり家族の事を顧みなかったといわれています。
でも、家族はその部分も受け入れた上で、彼らを支えていたんですよね。
つまり、家族側に理解があったからこそ、彼らは成功したといえるかもしれません。
書道家の相田みつを先生は、亡くなるまで貧乏だったといわれています。
それこそ、書道の半紙が買えなかったくらい。
亡くなってから人気が出たんですよね。
でも、相田先生は普通にお金に対しての執着はあったといわれています。
ではなぜ、彼は貧乏だったのか。
それは、彼が完ぺき主義だったからです。
天才肌といわれる人の特徴でもありますね。
自分自身の探究に人生を費やし、そこに家庭的成功は存在していないんですよ。
それでも家族は、相田先生を最後まで支え続けた。
内心いろんな感情があったとしてもね。
「その人のしあわせは家族のしあわせ」と思える家族ならいいのですが、そうでなければ、離婚される人たちなのかもしれませんね。
本当の成功は家族の幸せがあって成り立つものなのかもしれませんね。
5 質問がありました
Q、未来の物質的成功を求めている人たちは、今や未来の幸せを求めていることに満足を感じるのではないか?
A、もちろんそういう場合もあります。
未来にそういう幸せがあると思えるから、今できることに自分のポテンシャルのすべてを使えるわけですし、目標に向かって進んでいる人にとっては、「進んでいること」事態が楽しかったりしますからね。
問題は使い方なんです。自分にあった使い方なのかどうか。
そして、それが本当に自分が心から求めているものなのかどうか。
サッカーの試合をするときに、フォワード(以下FW)を9人そろえても勝てないんですよね。
強いチームと戦う時には、ディフェンスラインを強くして守りを固める。
相手が自分たちより弱いチームなら、攻撃的布陣で試合に臨む。
それが試合のセオリーと言えるでしょうね。
このように、求めるものに応じて、どのようなチームを編成するか、そして、チームの戦力を見て、どのように試合に臨むかがはっきりしていないと、試合にすらならないかもしれません。
自分の中に、11人の自分がいると思ってください。
そして、その11人がどのような役割をしているのか。
FWが一人もいないチームかもしれないし、
ゴールキーパー(以下GK)がいないチームかもしれません。
まずは心の中の自分のチームがどのようなものかを知る事が、社会的成功を手にする上でも、こころの成功を手にする上でも大切なんですよね。