2020.12.16 気がつかないって、幸せ?
以前東京に住んでいた時の話です。
ある雨の日の出来事です。
電車に乗って、座って雑誌を読んでおりました。
そしたら、目の前に立っている若人が、折りたたみ傘をたたみ始めたんです。
気にせず雑誌を読んでいたのですが、ふと目を上げたその瞬間
前からしぶきがドバっと飛んできたんです。
力任せに傘をたたもうとして、傘についていた水滴が飛び散ったわけです。
私も雑誌もびしょびしょ。
で、当の若人はというと、まだ傘に集中して、ごそごそしているわけです。
ヘッドホンをしているので、周りの状況なんか何も入ってこないんでしょうね。
当然、私に水滴を飛ばしたことも知らず、謝られることもなく、若人は電車を降りていきました。
で、ふと二つのことを考えたんです。
一つは、この人は幸せだよなぁ、って。
自分がしたことに気が付かないわけですから、罪悪感も持たないし、謝ることもない。
気が付かないって、悪い意味で無敵なんだなぁ、と感じましたね。
もう一つは、ちょっとひねったお話。
こんな人をパートナーに選んだら、女性はどんな人生になるんだろう?
たぶん、普通の人生なんでしょうけどね(笑)
気が付かないことというのは、当然本人は気が付いていませんので、覚えてもいなければ、わかることすらないわけです。
私だって、気が付いてないことで、他人に迷惑をかけたり、他人を傷つけたりしているでしょうし、それは誰にだってあることなわけです。
自覚していることだけが、自分がしたことではない。
自覚していないことでも、自分がしていることはいっぱいあるわけです。
それは悪いことばかりではなく、いいことでもたくさんあります。
私自身、自覚なしにしていることで、あとですごく感謝されたりすることがありますからね。
自分が自覚なしに何をしているのか。
自分が自覚なしに何をしてきたのか。
その答えは、今自分の周りにいる人たちを見てみることです。
周りにいる人が、笑顔にあふれていたり、幸せに包まれている人たちばかりだとしたら、それが自分が周りにしてきたことでもあるわけです。
みんなが自分に優しかったりするのもそうです。
そうでない場合、それは気づきと反省を促されているのかもしれませんね。
私は、この若人の行動によって、このコラムが書けているわけですから、感謝ですな(笑)
人のふり見てわがふり直せ
きょうはそんなお話でした。