パートナーシップコミュニケーション~その6~
お互いの違いを受け入れてみる2
さて、今回は「パートナーシップコミュニケーション」の第6回「お互いの違いを受け入れてみる2」のお話になります。
前回、男性的な人と女性的な人では、物事の捉え方や求めているもの、そして恐れの対象など、いくつかの相違点をお話ししました。
そして今回は、その違いを解消する方法についてのお話しになります。
相違点を解消する方法は、二つ案があります。
ひとつは、違いを認め合うコミュニケーションをとることです。
もうひとつは、思い込みをやめることです。
違いを認め合うコミュニケーションというのは、「自分にとって当たり前と思っていることを、相手に押し付けない」ことです。
そして、自分がしてあげたいこと、してほしいこと以上に、相手が何をしてもらいたいと自分に求めているのか、を考えます。
実は、ここまで考えると、変な行動を起こしたりはしません。
なぜなら、この場合相手に聴くのが一番確実で失敗が少ない方法になるからです。
「私にどうして欲しいのか」
「自分にできることがなにかあるのか」
と相手に聴けば、本来コミュニケーションはスムーズに行われるでしょう。
しかしこの場合、多くの人が「わからない」とか「そんなの自分で考えなさい」と返されてしまうことがよくあるのではないでしょうか?
この時、大きなポイントが二つあるんですよね。
一つは、相手の心に余裕がない、つまりいっぱいいっぱいの状態にあるということです。
心に余裕がないときには、周りに対して対応するのはなかなか大変ですからね。
相手に余裕がないことを察してあげることは必要かもしれませんね。
もう一つは、自分一人でどうにかしようとして「人の手を借りる」という選択肢を持っていない可能性があるということです。
このような場合、とにかく「自分の力で」としか考えませんから、他人の力を全く当てにしません。
本当は当てにしたくても「自分でやる」と決めてしまっているので、周りに協力してもらう方が嫌になるわけです。
これは、相手に迷惑や苦労をかけたくないとと感じたきにもおこります。
このような状態のときは、相手の態度や言動を鵜呑みにせず、相手が落ち着くか「どうして欲しいか」を言えるようになるまで、根気よく待つことが大切でしょう。
思い込みというのは、例えば相手が困っているように見えたときに「きっと私にこうしてほしいに違いない」と相手の意思に関係なく、こちらで勝手に決めて、勝手に行動することです。
コミュニケーションがうまくいっていたり、お互いを相互理解、相互信頼し合っている関係であれば、このやり方は非常にうまく行きます。
でも、お互いを相互理解、相互信頼しあうためには、膨大な量の時間と努力が必要になるんですよね。
お互いが理解しきれていないときや、コミュニケーションがうまくいっていないときは、このやり方は失敗する可能性が高くなります。
そしてなにより、相手に対する「信頼」のなさが、結果を大きく変えてしまいます。
思い込みは、この「信頼」すらも、あるものと思い込んでしまうことだってよくあるわけです。
しかし、思い込みは相手のことを何一つ考えていない、独りよがりな行為です。
余談ですが、「彼と私の間に信頼があまりないのではないか」と不安がっている人はご安心ください。
信頼がないと思い込むと問題ですが、「ないのでは」と疑っているレベルであれば、信頼がある可能性が高いです。
ただ、自己嫌悪から相手の信頼を裏切るような行動はしないように、気をつけてくださいね。
話を戻しましょう。
この「思い込み」の解消方法は、「言葉」にあります。
自分が、そして相手が話す言葉の中に
「~しなければいけない」
「~にちがいない」
「~して当然(当たり前)だ」
「なぜ~しない」
「でも」
「だって」
「どうせ」
「やっぱり」
「だから」
など、このような言葉や口癖などが会話の中に使われる数が多ければ多いほど、それは思い込みである可能性が高いですね。
まずはご自分自身が「思い込み」をしていないかどうか、自分の言葉に注意してみてください。
それから、相手の言葉に注意してみてくださいね。
それでは、次回をお楽しみに。
※この心理学講座は、 メルマガ「恋と仕事の心理学」 2012/10/9号に掲載されたものを、加筆修正して再掲載しております。