クリエイティブ・ペア
クリエイティブ・ペア
『POWERS OF TWO 二人で一人の天才』
ジョシュア・ウルフ・シェンク著 矢羽野 薫 訳
英治出版
という本に、非常に面白いことが書いてありました。
簡単に行ってしまえば、世の中の成功者や偉大な発見、発明をした人たちは、みな一人で成し遂げたわけではない、特に「二人」の関係性が重要である、と説いています。
まさにそのとおり!と私は思いましたね。
私はずっと、このクリエイティブ・ペアを探しているようなものです。
著者は、役割分担によって、クリエイティブ・ペアを「主演俳優と監督」「液体と容器」「夢想家と実務家」の3タイプに分類しているわけです。
元嫁は非常にこの位置に近かったわけですが、「液体と容器」の関係性ではなく、「液体と液体」の関係性だったわけです。
液体と容器なら、持ち運びは可能ですが、液体同士では、混ざり合うだけで、持ち運びできないでしょ。
正直、いろんな人を見てきた私ですが、やっぱ独りで成し遂げた人って、いないわけですよ。
ソニーの井深氏と盛田氏、アップルのジョブスとウォズニャック、ビートルズのポールとジョンのような、それぞれの個性と個性がぶつかり合いながらも、共通するvisionに向かって力を合わせていく。
これが成功するための、ひとつの形だと私は感じるわけです。
みんな誰かの力を借り、協力を仰ぎ、同じヴィジョンに向かってスクラムを組んでいく。
時にはぶつかり合い、対立し、それでも一番に信頼しあい、たとえ袂を分かっても、いつかまた一緒にやっていこうと思う。
それこそが、仲間であり、クリエイティブ・ペアと呼ばれるものなのでしょうね。
これが、成功するとか、そんな大きなことでなくてもいいんですよね。
パートナーがほしい、幸せになりたい、そんな日常の中の小さな夢も、私は同じだと感じています。
問題に直面した時、まず自分で問題と向き合ってみるのは、非常に大切なことです。
しかし、そこで答えにたどり着かない場合、自分の中に答えがないわけですよ。
だとしたら、答えを知っている、もしくは答えに導いてくれる誰かの存在は、必須になってくるわけです。
自分自身が、誰かにとっての「クリエイティブ・ペア」になることだってあるわけですよ。
私自身にクリエイティブ・ペアがいないということは、もしかしたら、誰かにとってのクリエイティブ・ペアが私なのかもしれません。
それは私自身も、正直わからないところです。
まだまだこれから、私自身が学ばないといけないところなのでしょうね。