2021.8.14 心理学講座 こころが受ける影響
生きている限り、心はいろんなことやモノから影響を受けます。
もちろん、いい影響も悪い影響もあるわけです。
美味しいものを食べて「美味しい」と感じることも影響ですし、缶詰を足に落として「痛い!」と感じることも影響なわけです。
で、こころが受ける影響には外的影響と内的影響があって、外的影響というのは身体的影響、内的影響とは心理的影響と解釈してください。
さらに、内的影響には遺伝的影響と環境的影響があって、これは前者が「自分に力では変えられない(選択できない)影響」で、後者は「自分の力(選択)で変えられる影響」と定義します。
カウンセリングを行う場合、クライアントのがどのような影響を受けたのか、を推察する必要があります。
例えば、東京で生まれ育った人と沖縄で生まれ育った人って、同じ問題で悩んでいたとしても、心が受けた影響が同じと言えるでしょうか?
答えを言うと、同じ部分もありますが、違う部分もある。
それはその土地の歴史であったり、風土や風習などが影響する場合があるからなんです。
例えば、自分が住んでいる自治体にあるサービスが、クライアントさんが住んでいる自治体にも同じサービスがあるとは限らないわけです。
また、その土地の風習などによって、カウンセラーにとって当たり前でないことが、クライアントにとって当たり前になっているケースもあります。
例をあげれば、都会と田舎なんかはわかりやすいですよね。
都会にしか住んだことがない人は、田舎の風習が理解できないでしょうから、クライアントさんが抱えている問題が田舎の風習に影響を受けていた場合、理解できなかったり勘違いしたりする可能性があるわけです。
そういったことを踏まえて、カウンセラーはクライアントさんの話を聴き、クライアントさんが抱えている問題を多角的に見ていく必要があると感じます。
噛み砕いた言い方をすると、「クライアントさんの問題はどうやって構築されたのか?」と、クライアントさんのバックグラウンドを理解する必要があるわけです。
カウンセラーのもつ知識や経験だけで「こうだ!」と結論を出さず、より客観性を持つことがカウンセリングでは大切なことでもありますね。