強いリーダーシップの問題点
強力なリーダーシップを持つ人間。
こういう人がいると、周りは安心してその人に任せることができるわけです。
で、実際まかせっきりになってしまうわけですけどね。
こういう人って、世の中に何人もいるわけですが、実は強いリーダーシップを持つ人の問題点というのがあります。
それは、周りが依存しすぎて、自分で考えることをしなくなってしまうんですよね。
私が今努めている職場でも、師匠が強力なリーダーシップを発揮していますから、それなりに運営されているわけですが、そこには自分なりの考え方があり、やり方があるわけです。
で、それに沿わないものに対して、基本は排除なわけですよ。
おかげさまで、私自身いろいろ考えるのが面倒臭くなって、じゃあお好きにどうぞ、という気分になってしまうわけです。
で、このときに「ああ、人って、こうやって自分で考えることをやめていき、依存するかあきらめていくんだなぁ」というのを、プロセスごと感じているわけです。
それがいいとか悪いとか、ではないんですよね。
例えば会社を立ち上げたばかりの黎明期なんかには、そういった力は必要ですからね。
でも、安定期に入れば、その方法を転換しないと、ずっと一人の傑出した才能に頼った運営になってしまいますからね。
その人がいなくなったら、すぐに会社はつぶれてしまいます。
じゃあ成長をし続ければいいのか?
それはそれで、いろいろと問題が出てくるわけです。
そこは、歴史に少し詳しい人なら、すぐにわかるところですよね。
本来は、成長と安定が両方あることが望ましいわけですが、成長は変化であり、安定は変わらないことでもありますから、当然矛盾があるわけです。
このさじ加減をうまくこなしていくのが、リーダーの役割なのでしょうね。
リーダーはかじ取り役であって、乗組員を振り回すリーダーは、冒険家たちには気に入られるでしょうが、そうではない人たちからは、やっぱり敬遠されたり嫌われたりするものです。
ここで周りを一切気にしないで、自分を信じて突き進む人が、今の世の中のリーダーといえる人たちなのかもしれませんね。