2021.5.17 心理学講座 五感を使ってみよう
人には、五感というのがあります。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚ですね。
みなさんにとって当たり前におもうようなこの五感ですが、実はこの五感を上手に使うことで、コミュニケーションは格段によくなったりするんですよね。
基本的には、五感はほとんどすべての人に備わっています。
そして、五感には「共鳴する」「共有する」という特徴があるんですよね。
例えば、町を歩いていてどこからかカレーのにおいがしたとします。
そうするとあなたは「あ、カレーのにおいがする、おいしそう」と思うかもしれません。
そのとき、パートナーが同じように「ああ、おいしそうなにおいがするねぇ」と言えば、おいしそうなカレーの話ができるかもしれません。
まあ親密感が増すわけですよ。
逆に、パートナーが「くさっ」なんて言ったら、あなたはどう感じるでしょう。
もしかしたら幻滅してしまうかもしれませんね。
このように、五感で感じることが一致すると、人は相手に親密感を持ちやすくなります。
親密感を感じれば、心の距離は近づいていきますから、コミュニケーションはより円滑になっていくわけですね。
美しいものをみたら「きれいだねぇ」といえる。
手触りのいいものを触ったら「気持ちいい」といえる。
いい匂いが漂ってきたら「いいにおいだねぇ」といえる。
おいしいものを食べたら「おいしい」といえる。
すてきな音色を聞いたら「素敵だねぇ」といえる。
このように、五感を共有していくといいわけです。
実際、デート先って、五感をくすぐる場所が多いのもうなづけますよね。
逆に、五感が共有できない人はなかなかコミュニケーションを取るのが大変になりますよね。
言い換えるならば、そのような人をパートナーに選ばないのが理想とはいえますが、なかなかそうもいかないのが人の心といえるかもしれません。
では、五感が共有できないときはどうすればいいか。
それは、相手が自分とどれだけ違うかを理解しておけばいいんですよ。
五感すべてが一致しないことは滅多にありませんし、一致しない人は基本的に好きにはなりにくいですから、必ず五感のどれかが一致しているところがあります。
ですので、まず五感のどれが自分と共有できるのか、それを探していく訳です。
そのあとで、自分が感じる五感と相手が感じる五感にどれだけの違いがあるか、その差を探してみるわけです。
そして、その「五感の差」についてお互い「違う」ことを理解し合えば、うまくやっていくことも可能でしょう。
また、五感にも得手不得手があって、得意な感覚と苦手な感覚が人それぞれにあります。
自分が五感の中でどれを得意とするか、どれを苦手としているか、そして相手が五感のどれを得意としているか苦手としているか、それを見つけておくのも、コミュニケーションを取っていく上では有効になります。
侮るなかれ、五感の持つ力。
皆さんも、自分の五感について、そしてパートナーの五感について、ちょっと考えてみませんか。