2020.11.13 心理学講座 利己的と利他的2
やっと本題です(苦笑)
生き残る遺伝子と、生き残れない遺伝子。
それを単純に人に置き換えてみると、
生き残る人と生き残れない人。
この差は何かというと、実は「利己的な方が生き残る」可能性が高いわけです。
何か災害が起きたときに、わが身かわいさに、自分だけ助かりたいと思って逃げれば、助かる確率は高いですよね。
そんなときに、誰かを助けようとすればするほど、助かる確率は減ってしまうわけです。
これは会社などでも同じで、利己的な会社は生き残りやすく、利他的な会社は生き残りにくい、ともいえるわけです。
現実は必ずしもそうではありませんけどね。
ただ、歴史などで、国の興亡などを見ていると、生き残る人はえてして利己的な人で、利他的な人は、たいがい生き残れていないわけです。
利己的で生き残った人などは、とにかく自分のやりたいことをやって、他人がどうなろうが知ったこっちゃない。
戦国武将の荒木村重なんて、その典型かもしれません。
確かに「生き残る」という意味では正しいのかもしれませんね。
利己的で生き残れない場合は、大概が自滅なんですよね。
じゃあ利他的で生き残った人はいないのか。
もちろんいると思います。
ただし、それが戦国時代や戦争中など、有事の場合では難しいかもしれませんね。
つまり、平和なときであれば、利己的であろうが利他的であろうが、さして差はないのかもしれませんが、有事の時、例えばバブルが崩壊して金融破たんした、なんてのも有事なわけですが、そんなときは、利己的であったほうが生き残る確率は高くなる。
で、なぜこのような話になっているのかというと、以前心理学講座で、個人主義と全体主義についてお話したことがありますが、このお話とちょっと重なる部分もありましたので、今回取り上げてみました。
さて、皆さんは利己的と利他的、どちらがお好みでしょうか?
「利己的な遺伝子 増補改題『生物=生存機械論』」リチャード・ドーキンス (著), 日高 敏隆 (翻訳), 岸 由二 (翻訳), 羽田 節子 (翻訳), 垂水 雄二 (翻訳)出版社: 紀伊國屋書店