2020.9.18 心理学講座 「コミュニケーションが取れなくなってしまう理由」2

8.総括

皆さんがコミュニケーションを取りたくない時って、どんな時なんでしょう。

一人にしておいてほしい、そっとしておいてほしい。

そばにいると迷惑をかけてしまう。

一緒にいると感情の抑えが利かなくなる。

気づかれてしまっては困る。

顔を見るだけで腹が立つ。

怖い、逃げたい。

気まずい。

あてつけ、見せしめ。

等々

ちょっと考えただけでもコミュニケーションを取りたくない理由って、たくさんあるんですよね。

もし誰かからコミュニケーションを拒否された時、自分がいろいろと考えてしまうのと同様に、相手もいろいろと考えているということです。

ただし、その多くはどちらも正しくないことが多いですね。

なぜなら、自分だけの、そして相手だけの視点で内容が語られていますから、客観性がなくお互いの主観だけで判断してしまってますので、結果としてコミュニケーションを復活すること自体が難しくなるわけです。

皆さんが「問題だ」と思っていることのほとんどが、原因ではなくきっかけの可能性が高いんですよね。

コミュニケーションが取れなくなるのは結果ですから、そこには何らかの原因ときっかけがあるわけです。

そして、きっかけを与えた人が原因とみんなは思うわけですが、実は原因は別にある、ということもよくあります。

連絡をとらないこと(結果)に対して、あいつが悪いことをしたからだ(きっかけ)と思ったままでは、原因にはたどり着きませんから門田は解決しません。

しっかりと原因を見つけない限り、コミュニケーションはとれないままになりますから、惑わされないように気を付けてくださいね。

質問

質問がありまして、対処法を教えてほしいとありましたので、そのことについてお話ししたいと思います。

コミュニケーションがうまくいかなくなった時、その原因のほとんどが「誤解」や「勘違い」だったりするんですよね。

ただ、この「誤解」や「勘違い」を修正するのには並大抵の努力ではうまくいかないことも多々あります。

どのみち相手が反応してくれないことにはこちらから打つ手はありませんし、反応してくれたとしても話を聞いてくれるとは限りませんから、相当の労力を必要とします。

こんな時、実際に行う対応法にはいくつかあります。

1 ほとぼりが冷めるまで待つ。

誤解が生じている場合、相手が感情的になっている可能性が高いので、その場合は感情が収まるまでほっておくのが方法の一つとしてあります。

感情が収まっていない時にあれこれしようとすると、結果火に油を注いでしまうことになりますので、よけいに誤解が深まっていってしまって、本当にどうしようもなくなってしまいます。

慌ててあれこれ動き回るよりも、少し落ち着いて相手の動向を見ることも大切なんですよね。

2 自分自身が変化する。

コミュニケーションを取ろうとしない相手は、当然こちら側の情報も入らないわけですから、今までの経験から「イメージ」を作り上げています。

「〇〇さんてこんな人」、みたいな感じですね。

この相手の持つ自分へのイメージが変わらないと、誤解を解くカギはなかなか手に入りません。

そのためには、「相手の知らない自分」へと自分自身を変化させておきます。

すると、相手の持つイメージに当てはまらなくなり、最初からイメージを再構築しなければいけなくなります。

この時に誤解を解いていけば、解きやすくなるわけです。

詳しいやり方はカウンセラーに聞いてください。

3 ネガティブな感情からの対応をしない。

相手に対して、自分自身がネガティブな感情から行動をとると、相手の一挙手一投足に敏感に反応してしまい、さらにその行動の意味をネガティブにとらえがちになってしまいます。

これではこちら側が誤解してしまったり、勘違いをしてしまう可能性が高くなり、ますますコミュニケーションがこじれてしまう可能性がありますから、対応するならポジティブかフラットな気持ちで対応したほうがいいでしょう。

4 まず話を聞いてあげる。

実際にはコミュニケーションをとらないというのも、相手側からのメッセージなわけです。

であれば、相手が自分に伝えたいことがあるはずですから、まず相手が反応を返してきた場合、相手の話をきいてあげることでしょう。

そこでどの部分に誤解や勘違いがあるかなど、情報を仕入れておく必要があるわけです。

ここで感情に振り回されてしまうと、話を聞いてあげることができなくなりますので、気を付けてくださいね。

話を聞いていると、どうしてもその場で訂正したくなりますが、まずは相手の話を聞いたうえで、どこに誤解やコミュニケーションのずれがあるかをしっかりと把握したうえで、冷静に対応することがポイントになるでしょう。

5 他人に仲介をお願いする。

お互いの共通の知り合いなど、第三者の協力を仰ぐ方法があります。

実際そのような友人がいれば、ということにはなるのですが、当事者から言われるより、第三者から言われたほうが意見を聞きやすいという側面がありますので、共通の友人に事情を説明して、協力してもらうのはいいでしょう。

それで相手が友人お話すら聞き入れない場合は、明らかにこちらの問題ではなくなりますから、ほっといていいでしょう。

6 相手に影響力のある人にお願いする。

恋人に言われてもいうことを聞かないけれど、信頼している先生の言うことであれば話を聞く、という人もいます。

これは、本人に対して影響力を持っている人が言ったほうが、相手は聞き入れやすくなるわけです。

影響力のある相手とは、人によって違います。

上司だったり、親だったり、恋人やパートナーだったり、友人だったり、社会だったりと、相手に影響力のある誰かを探して、お願いするのも時には効果があるでしょう。

このように、対処法としてはいくつかありますが、実際やってみればわかりますが、連絡がとれない人の中で誤解から怒っている人に対しては、正直なところ何をやってもうまくいきません。

一生誤解したままという人もいるでしょう。

たとえ話になりますが、いくらこちらからFM電波で相手に送信しても、受信側がAMラジオしか持っていなければ電波が届くことはないわけです。

また、たとえ同じAM電波同志であっても、受信機の電源が落ちていたり壊れていたらやはり送信しても意味がないわけです。

基本は「待つこと」が大切なんですよね。

もちろん、ただ待つわけではありません。

相手がいつどのように連絡を取ってくるかわかりませんから、いつ連絡が来てもいいように、心の準備をしっかりとして、落ち着いて待つことが大切です。

その間に自分を成長させておく事も大切ですよね。

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