2021.5.11 心理学講座 頑固さについて
何で頑固なの?
皆さんの周りに、頑固な人っていますか?
長い人生生きていれば、頑固な人と巡り合うことは必ずありますよね。
もしかしたら、自分自身が頑固だったりもしますよね。
もちろん私の周りにも頑固な人はいますし、私自身もかなり頑固なほうだと思っています。
そこでふと、こう考えました。
何で頑固なんだろう?
皆さんは、どう思われますか?
私はこう考えたんです。
まず何故頑固になっていったのか?
頑固な時って、すごく何かに対してかたくななんですよね。
自分の意見を曲げないというか、自分の意見が正しいような表現をしたりとか。
実際に間違っていないこともたくさんありますが、この「頑固さ」があるときはなかなか人に受け入れてもらえなかったりするんですよね。
では、この「頑固」って、どうしてそうなるんでしょう?
多くの場合、頑固さの下には「恐れ」という感情が隠れています。
心のどこかで「受け入れてもらえない」と感じているのかもしれません。
「否定される」と感じているのかもしれません。
または、頑固にしないと自分が傷つくと感じているのかもしれませんね。
頑固さは、自己防衛の表現でもあります。
つまり、頑固な人は何かから自分を守っているわけなんです。
言い換えれば、頑固な人は、絶えず誰かから攻撃されていると感じているのかもしれませんね。
そして、頑固な人ほど人の意見を聞きません。
自分の意見ばかりを主張しますよね。
さて、こんな人は周りから愛されると思いますか?
たとえば、頑固な上司がいた場合、その上司は家庭でも同じように頑固なのでしょうか?
それとも、全く逆で家族の誰からも相手に去れていないのでしょうか?
皆さんが「この人頑固だなぁ」と思った時、それは皆さんに対してその人は頑固なのでしょうか?
それとも、周りの人たちに対しても頑固なのでしょうか?
もし、周りの人たちに対しても頑固であれば、皆さんが「嫌だなぁ」と感じたのと同じように、周りもそう感じているかもしれませんね。
もしそうであれば、その頑固な人はきっとどんな人に対しても、家族や友人に対しても同じような態度をしているのかもしれませんね。
さて、このような頑固な人は、この先いったいどうなるでしょうね。
予想がつく人もいるとは思いますが、頑固な人ほど、人が煙たがって離れていきますから、晩年はずいぶん寂しい思いをするかもしれませんね。
皆さんの人生の中で、頑固さって、何故必要なんでしょう?
「こだわること」は大切なことですし、必要なことではありますが、「頑固さ」とは違いますよね。
こだわる人は手段や過程はあまり気にしないんですよね。
ですから、人の意見を柔軟に取り入れることができるわけです。
でも、頑固な人は人の意見なんか聞かない。
とにかく、自分の意見を認めさせようとする。
頑固であることのメリットって、何でしょうね。
頑固でいることで、何が得られるんでしょうね。
私はこう感じるんです。
頑固であることは、認められたい自分がそこにいる、認められなかった自分もそこにいる。
誰よりも、わかってもらいたい欲求がある。
でも、頑固でいることで得られるものは、怒りとむなしさ、そして孤独だけなんですよね。
それでも、頑固な自分にしがみついてしまう。
それほど、実は怖いわけです。そして、寂しいわけです。
わかってもらえないことが。
認められないことが。
傷つけられることが。
変わることが。
だから、「頑固さ」というよろいを付けて、自分を守っているんでしょうね。
もし、皆さんの周りで頑固な人がいたら、こんな目で見てあげてください。
「ああ、この人、怖がっているんだ。」
「何かを必死で守ろうとしているんだ。」
「今まで誰も構ってくれなかったんだな。」
もし、あなたのパートナーが頑固であれば、そんな目で見てあげてください。
そして、あなた自身がそうであれば、まず自分自身が自分をわかってあげようとしてみてください。
頑固なままでは、幸せにはなれませんからね。
「頑固さ」のよろいを、ちょっとずつでもいいので、脱いでいきましょうね。