2020.9.20 心理学講座 「コミュニケーションがうまくいかなくなったときのチェックポイント」2
第1章 5つのチェックポイント
その2「話し手の技術的な問題」
話し手の問題のほとんどが「表現」によるものです。
たとえばあなたが町を歩いていて道を聞かれたとします。
もし道を聞いてきた人が日本語も英語もわからない人だったとしたら、どうやって説明するでしょう?
この場合、道を聞いてきた相手がわかるように、ゼスチャーなり絵に描いたりして、いろんな表現を使いますよね。
しかし、親密感が強くなりお互いの距離が近くなると、人はこの「表現」について、手を抜いていくんですよね。
「わかって当たり前」「知っていて当然」
この気持ちが表現を雑なものにしてしまい、結果として相手に伝わりにくくなってしまうということがよくあります。
そして、人にはそれぞれ個性があるように、皆さんがそれぞれ自分の得意な表現方法を持っていらっしゃいます。
中には、しゃべらせれば饒舌だけど文字を書くのが苦手な人だとか、口下手なんだけどメールになると表現が豊かになるとか、そういう人はたくさんいると思います。
人はそれぞれが得意とする表現方法を持っていて、それ以外の方法で表現することは苦手と感じる事が多く、結果的には表現が下手だと思い込んでしまうわけです。
まずは、自分はどのような表現が得意なのかを探してみることが必要かもしれません。
絵を描くことなのか。
歌うことなのか。
身振り手振りなのか。
雰囲気なのか。
言葉なのか。
文字や文章なのか。
それ以外なのか。
皆さんのピンとくる表現方法は、何ですか?
皆さんの得意なジャンルは、どれですか?
これらを見つけて、表現をしてみる事から始めてみてください。
ちなみに私が一番得意な表現は「身振り手振り」と思っています。
友人は表情、特に眉毛といってくれます。
眉毛は口ほどにものをいう?
そんなのも一つくらい、あってもいいでしょう。
ではその表現力を磨く一番簡単な方法はなんでしょう?
それは「まねる」ことです。
たとえば漫画や小説などを朗読してみたり、役者のせりふを真似してみたり、友人や親や上司の物まねをしてみるというのもいいでしょうね。
踊りやカラオケなどもいいかもしれません。
理想とする人やお手本となる人のまねをするのもいいでしょう。
アイドルの髪形や服装をまねるのと同じですね。
まずは「誰かをまねてみる」それが上達への近道です。