2020.8.26 心理学講座「愛されたい」には順位がある
人は心のなかで無意識に「人」「もの」に対していろんな順位をつけています。
それは優先順位のように、自然と順位が割り振られているんですよね。
子供のほうがこの順位は明確で、食べ物であったり、大好きな人であったりと、自然と順位付けが心の中で割り振られているわけです。
子供の場合は判り易くて、楽しさの度合いであったり、自分を守ってくれる度合いであったりと、実際に「自分」に対してどれだけ良いものやよい感覚を与えてくれるかが、自然と順位になっていくわけです。
そして、その中でも、「愛されたい順位」というのがあります。
これは大人になってもありますよね。
できれば、この「愛されたい順位」の上位の人に愛されたいと願うわけですが、ここに一つ落とし穴があります。
実は、より高い順位の人に愛されないと、下位の順位の人に愛されても、愛を受け入れにくくなるんですよね。
たとえば、いくら友達から愛されていても、失恋した恋人に愛されなければ私に価値はない、なんて話、聞いたことありませんか?
この場合は、友達よりも失恋した恋人のほうが、明らかに「愛されたい順位」が高いことがわかりますよね。
これの最大の落とし穴は、
どれだけ二番以降に愛されても、一番に愛されないと意味がないと感じてしまう。
二番以降の愛を受け取れなくなる。
ことなんですよね。
たとえ一番から愛されなかったとしても、愛してくれる人はいるわけですよ。
そして、「一番に愛されなかった」ことを理由に、二番以降の愛を拒絶することが、最大の落とし穴なんですよね。
たとえ一番から愛されなくても、ちゃんと愛されているわけですよ。
もしかしたら、あなたにとっての二番目以降の人の中に、あなた自身を「一番」にしている人がいるかもしれませんよね。
大切なことは「一番から愛されること」ではなく「ちゃんと自分を愛してくれる人がいる」ことなんです。
そのことを実感できれば「愛されたい順位」に振り回されなくなるかもしれませんね。
愛されたい人から愛されないことは、とてもつらいことです。
その状態で自分の価値を受け入れることは、むつかしいといえるでしょう。
でも、そんな状態の時でさえ、愛してくれている人は必ずいます。
自分自身が否定しない限りはね。
愛されている自分に気づいてみる。
それができただけで、心は大きな変化が起こるかもしれませんよ。