2020.6.21 心理学講座 リーダーシップと仕事(リーダシップへの道13)

勘違いしてはいけないのが、今の仕事でリーダーシップを発揮するには、という話ではありません。

ここでいう仕事とは「天職」のお話です。

天職と言うのは、大きく3種類にわけられます。

一つは、好きでしている仕事。

もう一つは、10年以上続けている仕事。

三つめは、自分が望む望まないに関わらず、やらざるをえない仕事。

好きでしている仕事は、まあ説明しなくてもわかりますよね。

昔友人の友人で、空を飛ぶ乗り物が大好きで、ヘリコプターのパイロットになりたいと言っていた子がいました。

その友人は勉強が全然できなかったので、クラス全員から「お前はパイロットにはなれない」と言われていたそうです。

彼はその後、どうなったのかは、同窓会でわかる事になりました。

同窓会に来た彼は、自衛隊に所属してヘリコプターのパイロットになっていました。

見事に好きを仕事にしたわけですね。

二つ目の天職ですが、仕事を10年以上続けていれば、誰だってベテランになります。

その蓄積された経験とノウハウは、天職と同等の価値を持つわけです。

三つ目ですが、本人が望んでいないのに、なぜかその仕事をやらされてしまう。

そして、ちゃんと結果を出してしまう。

例えば、本当は映画監督になりたかったのに、バイト感覚でオーディションを受けたら受かってしまい、俳優としてすごく売れっ子になってしまった。

稼げるようになってから、映画監督として活動してもぱっとしないが、俳優としては相変わらず人気がある。

この人にとって、映画監督は「好き」な仕事ですが、この人は「俳優」が天職なのかもしれません。

このように、天職は自分が望もうが望むまいが、周りから求められるわけです。

「周りから求められる」リーダーシップが、結果として天職になることがよくあります。

本当は裏方さんがやりたいのに、表舞台に立たされてしまったりね。

小説でいえば、田中芳樹先生の「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーが、まさにその典型と言えるでしょう。(わかる人にしかわからない)

私はよく、クライアントさんから「なぜカウンセラーになろうと思ったのですか」と質問されます。

私自身、カウンセラーになりたかったわけではありません。

しかし、周りからカウンセラーになる事を望まれ、結果カウンセラーにならざるを得なくなってしまったんです。

そしたら、今度はやめたくてもやめられなくなってしまいました(笑)

これも一つのリーダーシップの形なんです。

自分が望もうが望むまいが、一度リーダーシップの道を歩むと、もう後戻りはできなくなります。

だからリーダーシップの道を進むのを皆さんいやがるわけですよ。

想像してみてください。

もう後戻りできない状況で、もし失敗したらどうします?

かなり厳しいですよ(笑)

これは、もし転職で失敗したら、それこそ心が受けるダメージは計り知れないわけです。

天職を選択すると「もう後がない」という感覚になりますから、天職で失敗すると、全てを失ってしまう感覚を持つわけです。

ですので、天職は「それだけはやりたくないこと」の中に入っている事が多いんですよね。

2020.6.21 心理学講座 リーダーシップと仕事(リーダシップへの道13)” に対して2件のコメントがあります。

  1. 細田亜紀子 より:

    謙一さんの普通の投稿はすぐ読めるし、いいねも押せるのに、リーダーシップ関係の投稿は
    なんだかスルーしてしまうって、どれだけリーダーシップに抵抗があるんだろうと思いました。。!

  2. NAKAHARA より:

    細田さん、コメントありがとうございます。

    細田さんと同じように、リーダーシップの話題になると、スルーする人は多いみたいです(笑)

    抵抗がある、ということは、今後の選択次第では伸び代があるということですから、まだまだ成長できる可能性を秘めているということですね。

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