2020.6.19 心理学講座 リーダーシップの事例(リーダシップへの道13)

リーダーシップの事例1

実際にあった列車事故の話です。

列車がビルに突っ込み、大惨事となりました。

列車の中に閉じ込められた人や動けない人やけが人の救助が始まります。

一番最初に救助を始めたのは、乗客です。

自分も頭から血を流しているのに、一心不乱に他の乗客を助けていました。

事故現場のすぐそばにあった工場は、その日の操業を中止して、社員全員で救助に当たります。

すぐそばの商店街でも、それぞれの店から、タオルとかティッシュとか氷とか、自分たちができる事で、一人でも助けようとベストを尽くします。

そのうち、野次馬の人たちまで、救助に協力するようになりました。

ある男性の「みんなの力を貸してほしい、そうすれば、一人でも多く助けられるかもしれないから。」という言葉によって、心が動かされた結果です。

2004年に起きた尼崎の列車事故。

実はこの商店街に、当時の私のクライアントさんがいて、いろんな事を教えていただきました。

そして、この事故のお話の中には、たくさんのリーダーシップがありました。

例えば、阪神大震災を経験していた尼崎の人たちだからこそ、迅速に行動する事ができた。

どうすればいいか、ではなくて、何ができるかを全員が考えた。

「助けを請う」ことをした。

意外かもしれませんが、リーダーシップをとれない人は、助けを請う事ができないんですよ。

全部自分でなんとかしようとします。

もしあのとき「見物してないで助けるのを手伝え!」と言ったら、野次馬は手伝ったでしょうか?

クライアントさんは、仕事上お店を離れる事ができなかったので、ずっと店の中にいたそうですが、周りが大変なときに何もできない自分をずっと責めていました。

実際には、何もできなかったわけではないんですよね。

ティッシュを提供することもできる事の一つですし、これだけ騒然とした状況だからこそ、商店街を通常に運営する事もまた重要な事でもあります。

できることがどんなに小さくたってかまわない。

そのとき自分ができる事をするのが、リーダーシップと言えるでしょう。

それは阪神大震災や新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震など、この25年あまりでたくさんの経験を積み、蓄積してきたノウハウが、誰かを救うわけです。

リーダーシップの事例2

さて、暗い話や難しい話ばかりでは読む方も暗くなってしまいますので、リーダーシップの別のケースのお話をしましょう。

日本が世界を席巻している「クール・ジャパン」

まあ簡単にいえばヲタク文化ですが、今でこそ世界を席巻していますが、昔は本当に迫害されていましたからねぇ。

私もずいぶん昔からマンガ・アニメのヲタクでしたから、まあ廻りからはずいぶん嫌な目で見られたものです。

二十歳過ぎるまで彼女ができなかった最大の理由は、ヲタクだったからだと私は思っていますからね。ま、今でもヲタクですけど(笑)

で、このヲタク文化ですが、途切れる事なく、廻りから白い目で見られながらも、それを継続し続けた事によって、世界を席巻するまでになったわけです。

途中何度も危機がありましたが、それを乗り越えてですからね。

ヲタク文化を継承し続けてきた多くの人たちのリーダーシップが、実を結んだと言えるでしょう。

まあ一部ろくでもない輩がいるのは事実ですが、大多数はきちんとしたまじめなヲタクさんなんですよ。

リーダーシップは「当たり前」と思っている事の中に存在し、みんなにとってそれが当たり前でないだけの話。

最初の一歩を踏み出す勇気がない

最初の一歩を踏み出す

それを見てみんなが一歩踏み出す

もうこれでリーダーシップなわけです。

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