選択の後②
前回の続きになります。
で、私とぶつかったこの男性。
ちょっと比べてみると、私はその時のことをよく覚えているわけです。
いつかコラムのネタにしてやろうと思っていましたからね(笑)
まあ今回やっとネタにできたわけです。
だた、ぶつかった男性は、おそらく私とぶつかったことすら覚えていないでしょうね。
気にも留めていないでしょう。
いい言い方をすれば、周りの影響を受けず、わが道をゆく。
悪い言い方をすれば、人に対して一切の配慮をしない。
俺にぶつかったお前が悪いんだろ。ちゃんとよけて通れ、くらいの気持ちはあったかもしれませんが、それすらもどうでもいいんだろうなぁ。
で、これらのことも忘れてしまえば、いっさい心は痛まないし、気にも留めなくなるわけです。
以前カウンセリングで、こんなことがありました。
クライアント:前のカウンセリングで、中原さんが私にこうおっしゃったんですよね。それが気になってて。
私:私はそのあと、こういいませんでしたか?
クライアント:そこは覚えていません。
忘れるって、本当に便利ですねぇ。
自分の都合のいいことだけは、しっかりと覚えていて、そのほかの重要なところとかは、きれいにデリートされちゃっている。
まあこういうことはよくあることです(笑)
忘れられないのであれば、覚えていても問題にならないようにしてしまえばいいし、忘れているのであれば、思い出せばいい。
カウンセリングでの扱いは、基本こうなりますね。
大切なことは、忘れていようが覚えていようが、その記憶や感情に振り回されないようにすること、ですからね。
話は戻りますが、私とぶつかった男性、彼って、ある意味幸せな人なのかもしれないなぁ、と感じるんですよね。
なぜなら、自分の思い通りの道を進んでいるわけですし、人がどうなろうと、一切興味がない。人がどうなろうと知ったこっちゃない。
自分のことで手いっぱい。
これなら、罪悪感も無価値感も、一切関係ないですからね。
私はそんな人間になりたくはないですけど(笑)
なぜなら、罪悪感や無価値観を感じられない、ということは、人に対して感謝できなくなっちゃいますからね。
罪悪感や無価値観があるからこそ、誰かにしてもらったこと、誰かにしてあげたことに「ありがとう」という気持ちを持つことができるわけですからね。
楽だけど、感謝できない自分になるのか。
しんどいけど、人に感謝できる自分になるのか。
お好きなほうを、選んでくださいませ。