相手との距離感②
前回の続きです。
もちろん、現実でも、勝手に家の中に入られたり、友達とはいえ、部屋を散らかされたりしたら、誰だって腹が立ちますし、嫌いな人を家に招き入れようとは思いませんよね。
相手の心のどこまで踏み込むのか。
そして、自分のこころのどこまで立ち入らせるのか。
これは人との距離をうまく測っていくうえで、すごく大切なことかもしれません。
そんなに親しくないのに、すごくなれなれしかったり、かなり付き合いが長いのに、なんかよそよそしかったり。
距離感がうまくつかめなくて、友達ができない、パートナーができないと思っている人も、いるかもしれませんよね。
警戒心や猜疑心が強い人、怖がりな人などは、心の距離を縮めるのに、かなりの時間を必要とします。
信頼関係という手形がないと、近づけないわけですよ。
また、さみしがり屋さんや、欲求の強い人は、少しでも心の距離が縮まったと感じると、一気に距離を詰めてくる人もいます。
まるで、タックルしてくるラガーマンみたいにね(笑)
では、人との距離感をうまくつかむために、注意すべきことって、なんでしょう?
警戒心や猜疑心が強い人、怖がりな人などは、一歩前に出る勇気が必要になります。
さみしがり屋さんや、欲求の強い人は、冷静さです。
人との距離感をうまくつかむためには、親密感や安心感が必要になってきます。
相手に対して、親密感を感じさせる、安心感を感じさせる人は、心の距離がとりやすいわけです。
ところが、恐れや欲求が強いと、まず自分が親密感や安心感を感じたいですから、相手のことなど考えないわけです。
これでは、うまく距離感をつかむことはできません。
恐れや欲求は、思考や客観性、意識などをブラインドで隠してしまいますので、全く相手が見えなくなってしまいます。
車や自転車を運転するときも、対向車や歩行者との距離感をつかみますよね。
で、距離感を誤ると、接触や事故を起こしたりしますよね。
これと同じなんです。
周りをよく見ること
相手をよく見ること
これが必要なわけです。
そこで、相手が親密感や安心感を感じてくれるように、自分を表現していけばいいわけですよね。
聞き上手というのは、これが自然とできる人でもあるわけです。
まずは自分の欲求や恐れを理解しておくこと。
そして、人の話を聞けるようになっておくこと。
これができたら、距離感をうまく調節することは難しくなくなるでしょう。
カウンセリングでは「自分がしてほしいことを、相手にしてあげなさい」というのがあります。
それはある意味正しいのですが、間違った使い方をすると、逆に人に嫌われます。
さみしくてかまってほしいから、さみしい誰かをかまってあげる。
ところが、かまいすぎてしまうと「うざい」になってしまい、結果自分から離れていってしまうわけです。
「自分がしてほしいことを、相手にしてあげなさい」というときは、相手の立場に立って、物事を見る力が必要になるわけです。
こういうのも、カウンセリングスキルなんですよね。