期待どおりの心理
以前も「期待と信頼」「無意識の選択」という講座でお話ししたことがあるかもしれませんが、まあおさらいも兼ねて、今回は「期待」がテーマとなります。
皆さんは、人生で「期待通り」だったことって、どれくらいあるでしょうか?
人はついついいろんなことに期待してしまいます。
そして、期待したことのほとんどが、期待外れに終わってしまいます。
なぜなんでしょう?
答えは、期待以上でも期待以下でも、期待と違った結果であれば、印象に残ります。
ですが、期待通りのことって、印象に残らないんです。
なぜなら、期待通りというのは、心の中で「当たり前」として処理されてしまうからです。
当たり前のことって、意識しないでしょ。
意識していないことは評価もしませんから、期待通りのことって、意識から消えてしまうわけです。
つまり、何もなかったのと同じになってしまうわけです。
で、期待外れのことって、いいことよりも悪いことのほうが多いわけですからね。
期待が外れてがっかりする。
これって、結構心のダメージが大きいわけですよ。
そうすると、心はダメージを負わないように、防衛措置を取りわけです。
期待しないようにしよう
という行動をとろうとするわけです。
私が良くお話をする宝くじのお話。
3億円当たったと思って銀行に行ったら、組違いで10万円だった。
これがすごくがっかりしますよねぇ。
心のダメージも大きいわけです。
一方で、どうせ当たらないだろうと思って買った宝くじが、1万円当たっていた。
これって、すごくうれしいですよねぇ。
そこで、ダメージの大きい10万円と、うれしい1万円。
どちらを選ぶかというの、ほぼ全員が嬉しい1万円を選ぶわけです。
それくらい、がっかりしたくない=期待を裏切られたくないわけです。
でも、行動全体が「期待を裏切られたくない」となると、自分が幸せになるかどうかではなく、ダメージを回避することが主体になってしまって、幸せを遠ざけてしまうことだってあり得るわけです。
自分の行動や言動・選択が、幸せになるためなのか、ダメージを回避するためなのかわからないままでいると、気が付いたらそれこそ期待外れの人生になってしまうかもしれません。
気を付けましょうね。