心からのありがとう
ありがとう
ごくごく普通の、特別でもなんでもない言葉ですが、この言葉が、言いたくても言えなくなってしまうときがあります。
本当はありがとうと伝えたいのに「ごめんなさい」とか「すみません」とか言ってしまったり、何も言えないときもあるかもしれませんね。
ありがとう
と言えないとき、心の中はどうなっているのでしょう?
基本的には、申し訳ない気持ちや、恥ずかしい気持ち、他にも意地や見栄などがあったり、まあ一言で言えば、
素直になれない
わけです。
で、多くの人は、全く無意識で、「ありがとう」という言葉と思いを伝えるために、あることをしています。
それは「自分に付加価値を付ける」という行為です。
実は、ありがとうと言えない心理の裏側には、言う側と言われる側に、自己価値の相違があるんですよね。
相手の価値を高く見ている、というよりも、自分の価値を低く見すぎている場合、ありがとうが素直に言えなくなります。
そこで、ありがとうを言うために、自分の言葉ではなく、行動などによって、自分に付加価値を付けていくわけです。
自分が相手に対してこれだけのことをしてあげた。
という気持ちがあって、やっと「ありがとう」と言える許可が降りるわけです。
実は、本当に心からの「ありがとう」を言うためには、自己価値の低さを克服する必要があるわけです。
ありがとうを言われる側からすれば、言われたくてやっているわけでもないし、相手の価値を低く見積もっているわけでもありません。
しかし、言う側からすれば、してもらったことに対して、それに見合ったものを相手に返せたときに、ありがとうが言葉になるわけです。
以前心理学講座で、感謝をするためには「赦し」と「手放し」が必要だというお話をしました。
赦すのは自分自身
手放すのは、低く見ている自分の価値
心から「ありがとう」伝える。
これだけで、こころは成長してくれるわけです。
それは、ただ相手を思うだけでなく、相手と自分を対等に扱うこと。
パートナーシップやフレンドシップ、リーダーシップは、「相手と自分が対等」の時に、初めてうまくいきますからね。