信頼と共依存
信頼と共依存のお話です。
全く意味が違う二つの言葉。
ですが、実際には、似通っているところもあるわけです。
行動だけをとってみれば、その差はあまり感じられないときもあります。
もちろん、見た目に根本的に違うところもあるんですけどね。
例えば、上司が部下を信頼して、仕事を任せる。
任された部下は、信頼に応えるために仕事をこなす。
これが共依存だと、こうなります。
上司が部下に仕事を任せる。
部下は、上司に気に入られるために、上司が望む結果を取り繕う。
これ、結果だけ見れは
上司が部下に仕事を任せて、部下が仕事をこなす。
なんですよ。
でも、なんか違うでしょ。
根っこにある目的が違うんですよね。
根っこにある「信頼に応える」ことと「欲求を満たす」こと。
行動は同じでも、結果は同じでも、こころが得られるものは全く違う。
ただ、これって、当事者もまわりも、気づきにくいんですよ。
結果だけ見れば、全く同じですからね。
このパターンがよく出てくるのが、恋愛です。
恋愛では、相互依存と共依存という形で、以前心理学講座でもお話したことがあります。
相互依存は、お互いが成長していくための依存。
共依存は、お互いが離れないようにするための依存。
おおざっぱに説明すれば、こんな感じです。
相互依存は、たとえ現実的な距離があったとしても、信頼という絆で繋がっていますから、お互いの存在がお互いを支えていけるわけです。
共依存は、そもそも絆が感じられないから、精神的にべったりくっつくことで、つながる、というよりも、癒着してしまうわけですね。
で、信頼と共依存。
自覚しにくいからこそ、チャックする方法があるわけですよ。
それは、自分の欲求をチャックするわけです。
~したい
~してほしい
この欲求の強さが、信頼化共依存かを選択するカギになっています。
さて、皆さんの欲求は、いまどのようになっていますか?