一般常識が通じない心理
一般常識が通じない
そう思うことって、ありませんか?
カウンセリングなどでは、「こんな時って、こうするのが普通ですよね、でも、彼はしてくれないんですよ」みたいな話をよく聞きます。
そもそも、一般常識というのは、一種の「暗黙のルール」みたいなものです。
実際にそう決まっているわけでもないし、その通りやらなければ、罰せられるわけでもない。
ですが、一般常識から逸脱した行為、行動をした場合、他人が迷惑をこうむったり、嫌な思いをしたりします。
ほとんどの人が、自分が常識だと思っていることが、一般常識だと思っています。
実際、ほとんどがそうなんですけどね。
でも、その中に「自分だけの常識」が紛れ込んでいるわけです。
これは、以前お話した「自分だけのルール」と同じともいえるわけです。
私はよく「自分にとっての当り前が、必ずしも相手にとっての当り前ではない」という話をします。
常識やルールも同じことで、自分の常識が、必ずしも相手に当てはまるとは限らないわけです。
一般常識というのは、極端に言えば、過半数の人が「これが常識」と思えば、一般常識になるわけです。
パソコンが普及していなかった時代、パソコンを扱えないのが「常識」だったわけです。
パソコンが普及すると、エクセルワードがつかえることが常識になりました。
今では、職場でエクセルワードをつかえることは、常識ですよね。
そして、今は一人1台以上、スマホや携帯電話を持っていますが、持っていることもまた、今では常識なわけです。
このように、常識というのは、時代によって変化しています。
変化についていけない人は、昔の常識を押しつけてしまったり、新しい常識になじめなくて、孤立してしまったりするわけです。
以前、こんなことがありました。
バイト先で、19歳の男子と仕事をしていて、ちょっと資格に話になったんです。
「先日、マイクロソフトの検定受かったんですよ。」
資格を手に入れることは、努力の結果ですから、がんばってるなあと感心するわけですが、すでに社会人30年近い私からすると、エクセルワードって、使えて当たり前じゃないの?と思ってしまうわけです。
だって、エクセルワードが使えないと、仕事にならないですからね。
で、よく考えてみたら、今の若い人たちは、パソコンをあまり扱わないんだ、ということに気が付いたわけです。
私は、会社の書類が手書きだった時代から働いていますから、いろんな変遷を経験してきているわけです。
でも、今の若い人たちは、パソコンありき、の世界からしか知らないんですよね。
そりゃ、常識が全く違っても仕方がないです。
自分の持っている常識と、人が持っている常識とは、全く違うところがある。
この違いが認められない場合、いろんな摩擦が起きたり、怒りを感じたりするのでしょうね。
自分を理解する、というのは、人との違いを受け入れていく、という作業もあるのかもしれませんね。
まあこれができれば、争いごとなんて激減するんですけどね(笑)