プラス思考とマイナス思考
ポジティブ思考で、プラス思考で、というお話は、昨今のセミナーや講座に行くと必ずと言っていいほど耳にします。
私はある日、ふと感じたんです。
プラスとマイナスって、共存関係にあるな、と。
学生時代、化学の授業で酸と金属を使って電気を作る実験をしました。
実験原理としては、マイナスイオンを発生させることで、プラスイオンに引き寄せられる、といった感じのものだったことを覚えています。
自然の摂理として、そして科学の摂理として、プラスがあるときはマイナスもなければいけないわけです。
だとしたら、プラス思考になるためにはマイナス思考が必要になりますし、プラス思考でいるためには、マイナス思考がそばにないといけないことになります。
あれれ、なんだこれ?
心の動きと化学反応って、けっこう似ているところがあったりするんですよね。
で、心の動きを化学反応に当てはめてみたら。
プラス思考の人は、以前マイナス思考だった時代があり、そのマイナスの貯金がプラスに転じる
プラス思考の人は、そばにマイナス思考の人がいたり、マイナス思考の人を創りだすことでプラス思考でいることができる
なんてことを考えてしまったんですよ。
まあこの理論が本当かどうかはわかりません。
誰かが証明してくれたら私は楽です(笑)
ただ、私個人の経験として、私がネガティブになると、私とかかわったことのある誰かがすごくポジティブになったり、私が不幸になると、やっぱり私とかかわったことのある誰かがすごく幸せになったりします。
また、一般的にも、誰かを恨んだり憎んだり、怒りを持ったりすると、その対象者はより成功者になっていく、というのもあります。
マイナスのマイナスはプラス、という考え方ですね。
憎まれっこ世にはばかる
なんてことわざもあるくらいですからね。
これは結果として自分がネガティブになることで、誰かをポジティブにしてしまっているといっても過言ではないかもしれません。
自分の人生の中に、マイナスだった時期とプラスだった時期があり、相殺するとプラマイゼロになる。
これは皆さんの中にもありそうですねぇ。
人の不幸は蜜の味
なんてことわざもあります。
誰かが不幸な分だけ、自分の幸せを喜べるわけです。
この考え方で行くと、
ポジティブとネガティブ
プラス思考とマイナス思考
幸せと不幸
これらはバランスによって成り立っているのではないか、と感じてしまいます。
自分一人が不幸になりさえすれば、みんなが幸せになれる。
死にたいと思う人の考え方の一つにもこんなのがあります。
これは犠牲の考え方です。
逆に、自分が幸せになることで、誰かを不幸にしてしまう。
これは罪悪感の考え方です。
自分が幸せになれないのは~のせいだ。
これは自分に価値を感じていない人の考え方です。
プラスになることそのものは、生きていくうえで大切なことではありますが、マイナス思考を持っていることそのものにも、きちんとした意味があるようですね。
その意味に気が付いた時、本当の意味でマイナス思考でもプラス思考でもない、新しい思考が生まれてくるのかもしれません。
人生生きていれば、いいことも悪いこともある。
そのバランスを欠いているとき、人は自分らしさを失っているときなのかもしれません。
人を呪えば穴二つ
情けは人の為ならず
自分が周りの人に対してどのようにふるまっているのか。
それを見ただけでも、じぶんがどれだけ「プラスの充電」をしているのかがわかります。
充電されたプラスを放出するとき、自分らしい人生になっていくのかもしれませんね。