コミュニケーションに難ある方との接し方
コミュニケーションに難ある方との接し方
コミュニケーションに難がある、ということは、お互いの間に信頼関係が気付けなかったり、自分の想いが伝わらなかったり、相手の想いがよくわからなかったりする事、ですよね。
これは、ある一つの条件を除いて、コミュニケーションの手法に違いがあるだけなんです。
例えば、乳幼児とコミュニケーションをとろうと思ったとき、正直言って、乳幼児が何を求めているのか、何をしようとしているのか、何を伝えようとしているのかわからない事が多々あります。
しかし、乳幼児はちゃんと何かを伝えようとしているわけです。
ただ、それが大人にはわからないだけ、なんですよね。
それは自分が使っているコミュニケーションとは違う方法を使っている場合、得てしてよくある事なわけです。
言葉を使ったバーバルコミュニケーションですら、伝えたい意図と違う意図で解釈されてしまえば、これはコミュニケーションがうまく言っていない事になりますからね。
こんな時に重要なのは、言葉以外のコミュニケーション、ノンバーバルコミュニケーションです。
それは言葉以外の雰囲気、しぐさ、目線、態度、表情、動きなどで、これらノンバーバル(言葉以外)の部分から読み取っていくわけです。
ところが、最近では、以前心理学講座「求められる3つの能力」でもちょっとお話ししたように、求められるスキルに「バーバルコミュニケーション(言葉のコミュニケーション)能力」があるわけですが、あまりにもバーバルを重視しすぎて、ノンバーバルがおざなりになっているのではないか、と私は感じるわけです。
すごく感受性の豊かな人などは、このノンバーバルの部分を敏感に察知する人がいます。
結果、敏感過ぎてコミュニケーションがうまくいかなかったり、逆に敏感だからこそ、自分を鈍らせないと生活できなくなったりするわけです。
ほとんどの男性は、感受性の部分を鈍らせている、という事実もあります。
そうしないと男性社会の中では生きていけませんからね。
バーバルコミュニケーションがうまくできないと感じている人は、まず、理解すべきところがあります。
それは、どのコミュニケーションを使えば、自分の気持ちを伝えやすいか、ということです。
コミュニケーションの方法は、言葉だけではなく、文字や絵、音楽など、様々な方法があります。
まず自分がどのような方法が、一番自分の気持ちを伝えやすいか理解しておいた方がいいでしょう。
当然、伝えられる側も、相手がどのコミュニケーションが得意なのかを探す必要があります。
カウンセリングでは、うまく言葉で表現できない人や子供に対して、絵がかいてあるカードなどを使ったセラピーがあります。
文字と絵と、両方書いてある場合もあります。
大切なことは「相手が何を伝えたいか」を理解することであって、その手段、方法は自由なわけです。
まあクライアントさんにあった表現を見つけるまでは、やっぱり苦労しますけどね。
それは自分に合う漢方薬を見つけるくらい、大変かもしれません。
でも、見つけさえすれば、自分もクライアントさんも、コミュニケーションによって、世界が一気に広がるわけです。
で、最初に一つの例外と私は言いました。
その例外についてお話しておきます。
コミュニケーションをとりたくない人、これはいくら周りが努力したって無駄です。
まあ当然ですよね。
全員ではありませんが、ほとんどの場合が怒っています。
怒りの感情がある場合、コミュニケーションは感情によって阻害され、うまくいかなくなるわけです。
この場合、怒りの感情を扱ってからでないと、コミュニケーションは難しい、ということですね。
その他、怖がっている人なども、コミュニケーションは難しくないます。
つまり、感情に振り回されている人とのコミュニケーションは、感情の影響を取り除いてからでないと、コミュニケーションはとりにくい、という事になるわけです。