してほしいことは、してあげること
してほしいことは、してあげること
カウンセリングでは、こういう言い回しをする時があります。
これはどういう意味なのか、解説したいと思います。
人は「〜してほしい」という欲求を持っています。
その欲求を満たすためには、どうすればいいのでしょうか?
例えば、子供であれば、ほしいものに対して「ちょうだい」と言い続けるでしょう。
多くの場合、欲求を主張することで、手に入れることができるかもしれません。
しかし、どれだけ求めても手に入らない時もあります。
それは、自分がほしいものを自分自身が自分に与えていないから、どれだけ求めても手に入らないからです。
言い換えれば、誰かにほしいものを与えられても、自分の心に届く前に、自分自身がストップさせてしまっている可能性があるからです。
心理学では、自分が与えているもの以外は、与えられないという法則があります。
別の表現にすると、自分が与えていないものは、誰からも与えられない
ともいえるわけです。
だとすれば、誰かに「〜してほしい」と思ったのであれば、まず自分が誰かに「〜してあげているのか」ということを見なければいけないわけです。
Aくんが困っている時にBくんは助けてくれなかったのに、Bくんが困ってAくんに「助けてくれ」と言われても、AくんはBくんを助ける気になるでしょうか?
最近、オーストラリアの山火事や新型コロナウイルスなどで、日本がオーストラリアや中国に支援したり自衛隊を派遣したりしていますが、それは東日本大震災などで、各国からしてくれた援助に対して、してもらったこと(恩)を還しているだけなんですよね。
もちろん順番が逆でもいいわけです。
してもらったからその思いを還す
その「恩を還す」という思いが、日本人の行動の規範であり、世界から評価される部分あのだと感じます。
恩をあだで返す、なんてことをしたらどうなるか?
当然、それに見合ったことが自分に戻ってくるだけのことですね。
自分が与えたものが、必ず自分に還ってくる
だとしたら、自分がしてほしいことをしてあげたら・・・。
当然自分がしてほしいことが還ってきますよね。
してほしいことは、してあげること
この気持ちを、大切にしてみてくださいね。