こころのルール①
世の中には、いろんなルールがあります。
法律のような強い強制力を持つものから、家族内だけのルールみたいなのまで、生活の中にたくさんあるわけです。
それこそ、すごく大切なものから、どうでもいいようなことまでね。
基本的に、ルールというのは、何か理由があってできるものです。
何の理由もなしに、ルールなんてできないですからね。
例えば法律や条例、会社の規約なんかは、なにか問題やトラブルが起こったらルールが追加されるわけです。
三線教室でも、舞踊の練習の時には、足袋を履くように、というルールがあります。
私はそのルールがあることに何の違和感も持っていなかったのですが、古くからいる人に聞いてみたところ、
昔は裸足で練習していたんだけど、裸足で練習していることにクレームが出ちゃってねぇ。
ということで、足袋を履くことがルールになったそうです。
おそらく、クレームを付けた人は、潔癖症か水虫がうつることを恐れたのではないか、と感じるルールですよね。
で、これは社会のルールだけではなく、個人にもあるわけです。
~しなければいけない。
これは、自分の中にある自分のルールに従っているわけですよね。
でも、ほとんどの場合、そのルールがなぜ必要になったのかは、覚えていないわけです。
でも、そのルールを持つことによって、今までの自分を守ってきた、ともいえるわけです。
しかし、それは昔の自分にとって必要なだけで、今の自分には必要のないものになっていたりもするわけですよね。
自分の中のルールによって、自分を守ってきたのに、今はそのルールによって、自分自身を縛り付けて苦しめている。
こうなったら、もうルール改正しかないわけです。
ただ、現実社会でも、ちょっとしたルールを改正するときって、いろいろありますよね。
同じように、こころのなかも、ちょっとだけでもルールを改正しようとすると、自分のこころが騒ぎ出すわけですよ。
で、カウンセリングでよく言う「抵抗」が出てくるわけです。
こころの中の場合、いらなくなったルールを廃止することのほうが多いわけですから、悪くなりようがないんですけどね。
そのルールになじんでしまった分だけ、ルールがなくなること自体が怖くなってしまう。
なぜなら、その分だけ、自分の意志、選択で選べるようになるからです。
それって、いいことのように聞こえますけど、実際には、自分の行動に「責任」が増えるだけなんですよね。
で、次回は「責任」についてのお話をしたいと思います。