パートナーが向き合ってくれないとき(2)

コミットメントというのは、わかりやすい言葉で言うと「腹をくくる」ということですが、いくら腹をくくっても、うまくいく保障もなければ実感もありません。

 
本当にこれでよかったのかと、日々葛藤を続ける状態が、実際のコミットメントなんです。
しかし、「それでも自分を信頼できる」という想いの強さが、最終的にさまざまなものに変化を与えていくことになるわけです。

 
そしてその結果、自分の望んだものが手に入っても入らなくても、自分を信頼した結果なので、必ず幸せ=達成感は得られるわけです。
 
ただ、結果論で言うと、「自分を幸せにしない状態」というは、自分自身が自分を幸せにする気がないか、自分にとって必要でないものにしがみついて「私には必要だ」と思い込んでいるかの可能性が高い。
 
結果どちらも「自分が幸せでない」状態なわけですから、どちらも自分にとっては真実ではないということになります。
 
じゃあよくある話で、別れたら楽になるのか、というのがありますが、楽にはなるかもしれませんが、幸せになれるかどうかは自分次第なんですよね。
 
楽=幸せという公式は、実は余り当てはなる公式ではないんですよね。

 
むしろこの公式が正しいならば、高校野球の選手たちはみんな楽して甲子園に行けるはずですからね。
 
おそらく、実際の公式はこうではないかと感じます。
 
目的意識+そのための努力(苦労):手に入る達成感=楽(楽しい):幸せ
 
簡単に言えば、幸せになるためには、それなりの目的意識と努力があってこそ、幸せを実感しやすくなるのではないか、ということですね。
 
そして男性にとっても、女性にとっても、パートナーシップという条件をつけた場合、コミットメントできない最大の問題点は「恥ずかしさ」なんですよね。
 
先日、あるご夫婦とお話しする機会があったのですが、奥さんは関西人というのもあるかもしれませんが、恥ずかしがって口数が多くなったり、笑ってごまかしたりと行動で恥ずかしさを表現するわけです。

 
一方、ご主人のほうは目線は合わせない、話しかけてもあまり反応しない、感情を出そうとしない、人前で死んでも涙は見せない、本人はクールに決めているつもりでも、そのクールさがこっけいに見えてしまうわけです。
 
まあこの夫婦の場合、やっとお互いが向き合い始めたばかりですから、これからいろんなことがあるんだろうなぁ、とつい生暖かく見守ってしまうわけです。
 
最後に、これは男性でも女性でもぜひとも覚えておいてほしいことがあります。

 
それは、「パートナーに対してとった態度は、必ず誰かからやり返される」ということです。

 
パートナーに対して無反応、なんてことをやっていると、職場の同僚や子供、親や友人から無反応を返されてしまうかもしれませんよ。

 
そして、そのときは相手のせいにしないでくださいね。

 
自分がやったことが、単に自分に帰ってきただけですから、ね。
 
普段から回りに対していい行いをしておけば、いいものがたくさん返ってくるわけですから、いい行いをたくさんしておきましょうね。
 
(この心理学講座は、2008年に掲載されたものを加筆修正したものです。)

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