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自分へのこだわり~自尊心を傷つけたくない心理

自分へのこだわり~自尊心を傷つけたくない心理

 

戦争時代の日本では、戦争をするのに都合のいい教育がありました。

贅沢は敵

欲しがりません勝つまでは

など、現在80歳を超える人たちは、こういった教育を受けていたわけです。

そして、団塊の世代と言われる世代は、その教育を受けた人たちに育てられた世代でもあります。

今は、また違った教育を受けた世代になってきているわけです。

 

昨今、心理学や自己啓発やビジネスのセミナーや講座を覗いてみると、以下の事を教えています。

 

・自分を大切に

・やりたいことをやれ

・他人に頼るな、甘えるな

・自己決定・自己責任の重視

 

前回心理学講座で紹介した「求められる3つの能力」も、これらの教えを遵守するためのものなのかもしれません。

そして、これらができないと、自尊心を傷つけられたり、自分で自分の自尊心を攻撃し、自尊の欠如を起こしてしまうわけです。

簡単に言えば、自信がなくなってしまったり、周りが怖くなってしまうわけです。

 

これらの教え自体、特に問題があるとか、間違いがある、と言うわけではありません。

ただ、私はこう感じます。

世の中に完璧なものなどなく、どんなによい内容であっても、どこかに問題点や欠陥は存在する。

 

上記の教えも、普通に生活している状況であれば、なんら問題のない内容です。

しかし、これは「親や社会が刷り込んでいる」ものであることも忘れてはいけないと感じます。

 

これを非常に簡単にまとめると

「自立しなければいけないと思いこんでいる」

わけです。

 

私がこの事を取り上げる最大のポイントは、皆さんが「自立」に関して、すごく勘違いをしている可能性があるからです。

 

例えば、経済的自立を考えたとき、当然ですが、人に頼らずに自分でなんとかしなければ、と考えるわけです。

しかし、考えても経済的自立をする難しさや困難によって、結果自立できずに現状のままになってしまう事はよくあります。

 

しかし、心理学的な「自立」は、上記の自立とは全く意味が違います。

 

心理学的な本当の自立とは「お願いすること」なんです。

 

人は独りで生きていく事はできません。

必ず、誰かの力を借りて生きてます。

そして、どれだけ人に迷惑をかけないように生きていても、やっぱり誰かに迷惑をかけながら生きているわけです。

そして、同じだけだれかに迷惑をかけられて生きているわけですよ。

 

つまり、本当に意味の自立とは、

「力を貸してください」

「助けてください」

と、お願いをすることにあります。

 

実際のカウンセリングで、助けを求めてくるケースはよくあります。

とあるおつきあいの長いクライアントさんが、助けを求めてきたことがありました。

 

私がそのクライアントさんに最初に言った一言。

「ありがとうございます」

だったんです。

私は言いました。

「私に助けを求めてくれて、ありがとうございます。全力でお力をお貸しします。」

 

このクライアントさんは、自立(勘違いの自立)しすぎて、誰にも頼めず、助けてと言えず、ずっと独りでもがき、苦しんでいたクライアントさんでした。

私は、このクライアントさんが「助けてください」と言ってくれるのを待っていました。

 

実は、助けてと言われるのは、すごく光栄な事でもあるんですよね。

もちろん、できる事とできない事があるわけですが、皆さんが誰かに助けてというとき、どんな人に対して助けを求めるかを考えてみてください。

信頼できない人には助けを求めないですよね。

嫌いな人にも求めませんよね。

まして、迷惑をかけてはいけないと思っていたら、助けを求める事すら選択肢からなくなっているかもしれませんよね。

 

助けを求める。

それは、もしかしたらものすごく勇気のいる事で、怖い事かもしれません。

その一言は、皆さんが想像している以上に、伝える事が怖くなります。

特に現実世界で自立している人にはね。

 

助けを求められる。

それは、助けを求めた相手から、すごく大きな信頼を得た証拠でもあります。

私はそれを、とても名誉な事だと感じるわけです。

 

ここ数ヶ月、労働争議になりそうな案件のクライアントさんをサポートしているのですが、その人も人に助けを求められない人でした。

ですので、助けを求められたとき、それこそ張り切って協力したわけです。

クライアントさんは「申し訳ない」という言葉ばかり言いますが、そんなことはどうでもいいんですよね。

 

ただ、私は「助けてほしい」という言葉に報いるために、ベストを尽くしているだけですからね。

 

話を戻して、

・自分を大切に

・やりたいことをやれ

・他人に頼るな、甘えるな

・自己決定・自己責任の重視

これらの言葉ですが、これは「本当にその言葉が必要な人」にとって必要な言葉と私は感じます。

自分を大切にしていない人に「自分を大切にしなさい」と言う事はもちろんありますが、わかっていてもできなかったり、「自分を大切にする」意味そのものが理解できない人もいるわけです。

こんな人に「自分を大切にしなさい」と言っても、意味がないわけです。

また、全く他人に頼れない、甘えられない人に「甘えるんじゃない」というのも、なんかおかしな話ですよね。

 

つまり、これらの言葉は、使うタイミングがちゃんとあって、タイミングを間違えると、結果その人を追いつめてしまう事になるわけです。

 

聞き手の準備ができたタイミングまで待つ

 

世の中には、正しい事が人を追いつめる事もある。

 

誰かに対して影響力を持つ人ほど、忘れてはいけない事だと私は感じていて、私自身、自分に言い聞かせています。

 

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